アニメ 『りゅうおうのおしごと!』 8話 原作既読者の感想
- 2018/02/28
- 21:15
アニメ『りゅうおうのおしごと!』の8話の感想になります。
本シリーズで最も衝撃を受けた第4巻に突入。
今回の感想は出来る限り上品な表現を心掛けました。
前の話
次の話
りゅうおうのおしごと!4 (GA文庫)
白鳥 士郎 しらび

『りゅうおうのおしごと!』のここが面白いという記事を以前、私は書きました。
① 棋界や棋士への熱いリスペクト
② 超男社会でのジェンダー問題
③ 才能(+努力) VS 努力
上記3点が私が、原作小説『りゅうおうのおしごと!』で特に面白いと感じた部分なのですが、
アニメ版は私が原作小説で面白いと感じた部分を、悉く放棄しています。
率直に言って、アニメ版にはあまり好意的にはなれません。
しかし、作品への好悪とは別に、本アニメのストーリー構成。
特に8話の巧みさは褒めざるをえません。
原作小説のエピソードをバッサリと切ったダイジェストでありながら、
アニメはアニメとして話がきちんと成立しているのです。
よく破綻しない物だと、感心させられます。
非常に優れた客観視の力がないと、この出来にはならなかったでしょう。
個人的に好意的にはなれませんが、
アニメ版の作り手達が非常に優秀な技術者なのは間違いありません。
原作小説第4巻を読んだ時、私は衝撃を受けました。
少年向けライトノベルという媒体で、こんな話を描いていいのか、と。
少年向けライトノベルは読者である少年達を気持ちよくさせる必要があります。
多少ストレスを感じさせる展開があったとしても、
それは最終的なカタルシスを得るために不可欠なストレスであり、
解決可能なストレスである事がほとんどです。
しかし、『りゅうおうのおしごと!』第4巻で、「釈迦堂里奈」が語る女流棋士の話は、
2018年現在解決の糸口がない、どうしようもない現実の話でした。
少年向けライトノベルの読者に、将棋の世界に生きる女性達の過酷な状況。
気持ちよさとは真逆の厳しい状況をつきつける話でした。
だからこそ、私は感動を覚えました。
『りゅうおうのおしごと!』は厳しい現実に目を背けない凄い小説だと、
心から感動を覚えました。
しかし、アニメ版では「釈迦堂里奈」は一切その事には触れません。
匂わせる事すらなく、文字通りなかった事になっていました。
将棋を、女流棋士という題材を扱いながら、
棋界の厳しい現実はアニメ版では一切触れられなかったのです。
原作小説が読者に厳しい現実をつきつける凄い小説であるのであれば、
はっきり言ってアニメ版は厳しい現実から目を背け、視聴者を気持ちよくさせるためのポルノ映像です。
原作小説とアニメ版は根本的に全くの別種の物になっています。
ポルノ映像が小説よりも、面白い・芸術的に優れているという事もあるでしょう。
原作小説とアニメ版どちらが優れているか等とは申しません。
原作小説よりアニメ版の方が好きだという人を否定する気もありません。
ただ、私個人の意見として『りゅうおうのおしごと!』において最も衝撃を受けた峻厳なエピソードが、
恐らく映像で見る事はできないという事実が、ただ残念です。
本シリーズで最も衝撃を受けた第4巻に突入。
今回の感想は出来る限り上品な表現を心掛けました。
前の話
次の話
りゅうおうのおしごと!4 (GA文庫)
白鳥 士郎 しらび

総評
『りゅうおうのおしごと!』のここが面白いという記事を以前、私は書きました。
① 棋界や棋士への熱いリスペクト
② 超男社会でのジェンダー問題
③ 才能(+努力) VS 努力
上記3点が私が、原作小説『りゅうおうのおしごと!』で特に面白いと感じた部分なのですが、
アニメ版は私が原作小説で面白いと感じた部分を、悉く放棄しています。
率直に言って、アニメ版にはあまり好意的にはなれません。
しかし、作品への好悪とは別に、本アニメのストーリー構成。
特に8話の巧みさは褒めざるをえません。
原作小説のエピソードをバッサリと切ったダイジェストでありながら、
アニメはアニメとして話がきちんと成立しているのです。
よく破綻しない物だと、感心させられます。
非常に優れた客観視の力がないと、この出来にはならなかったでしょう。
個人的に好意的にはなれませんが、
アニメ版の作り手達が非常に優秀な技術者なのは間違いありません。
良かった悪かったというより
原作小説第4巻を読んだ時、私は衝撃を受けました。
少年向けライトノベルという媒体で、こんな話を描いていいのか、と。
少年向けライトノベルは読者である少年達を気持ちよくさせる必要があります。
多少ストレスを感じさせる展開があったとしても、
それは最終的なカタルシスを得るために不可欠なストレスであり、
解決可能なストレスである事がほとんどです。
しかし、『りゅうおうのおしごと!』第4巻で、「釈迦堂里奈」が語る女流棋士の話は、
2018年現在解決の糸口がない、どうしようもない現実の話でした。
少年向けライトノベルの読者に、将棋の世界に生きる女性達の過酷な状況。
気持ちよさとは真逆の厳しい状況をつきつける話でした。
だからこそ、私は感動を覚えました。
『りゅうおうのおしごと!』は厳しい現実に目を背けない凄い小説だと、
心から感動を覚えました。
しかし、アニメ版では「釈迦堂里奈」は一切その事には触れません。
匂わせる事すらなく、文字通りなかった事になっていました。
将棋を、女流棋士という題材を扱いながら、
棋界の厳しい現実はアニメ版では一切触れられなかったのです。
原作小説が読者に厳しい現実をつきつける凄い小説であるのであれば、
はっきり言ってアニメ版は厳しい現実から目を背け、視聴者を気持ちよくさせるためのポルノ映像です。
原作小説とアニメ版は根本的に全くの別種の物になっています。
ポルノ映像が小説よりも、面白い・芸術的に優れているという事もあるでしょう。
原作小説とアニメ版どちらが優れているか等とは申しません。
原作小説よりアニメ版の方が好きだという人を否定する気もありません。
ただ、私個人の意見として『りゅうおうのおしごと!』において最も衝撃を受けた峻厳なエピソードが、
恐らく映像で見る事はできないという事実が、ただ残念です。
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- テーマ:りゅうおうのおしごと
- ジャンル:アニメ・コミック
- カテゴリ:アニメ版りゅうおうのおしごと!
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